超加工品と胃腸の健康①:加工食品と超加工食品
みなさんは超加工食品(Ultraprocessed Food: UPF)という言葉を聞いたことが有りますか?UPFは2009年にブラジルの栄養士Carlos Monterio氏が提唱した用語です。加工食品とは、塩、砂糖、または油を添加するなど、自然の状態からわずかに加工して製造された食品のことで、例として、果物のシロップ漬け、野菜の酢漬けなどが挙げられます。それに対しUPFは、工業プロセスを通じて大幅に加工して製造された食品を指し、一般的に、複数の添加物、防腐剤、化学成分が含まれていることが多いとされています。長期保存が可能になるよう作られたUPFの例としては、砂糖入り飲料、加工度の高い肉製品、包装されたスナック菓子、朝食用シリアルなどが挙げられます。UPFの摂取量は世界中で増加しており、成人が1日に摂取するエネルギーのうちUPFが占める割合が最も高いのは、米国(58%)と英国(57%)で、この数字は若年者ではさらに高いと予想されます(日本での割合は調べることができませんでした、きっと少なくはないのでしょうね)。このことが様々な健康被害の原因になっている可能性はたびたび報告されており、胃腸疾患も例外ではないとされています。(②に続く)
O院長